名画・旧作

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バタフライはフリー(’72)
ブロードウェーの舞台劇の映画化。離婚暦のある女優志望のジル(ゴールディー・ホーン)が越してきた安アパート。お隣さんはシンガーソングライターを目指すハンサムな青年ドン(エドワード・アルバート)。無邪気でひとなつこいジルはドンの部屋に押しかけるが、なんと彼は目が見えなかった・・・。
若々しいゴールディー・ホーンのかわいらしさに微笑みながらみてしまいました。自立したいドンとドンを盲目的に愛する母親、そしてジル。三人のやり取りはなかなかGOOD。母親役アイリーン・ヘッカートはこの映画でアカデミー助演女優賞受賞。原題:BUTTERFLIES ARE FREE。
ピノキオ
ディズニーアニメ。子供が欲しいと思っていたおじいさんが、木で作ったピノキオという名の男の子のお人形。ある日、女神様が現れて、その人形に魂を吹き込んだ。おじいさんは大喜び。さっそく学校に行かせることにしたのに、外に出たピノキオにはいろんな誘惑がいっぱい。ピノキオは、サーカスに売られたりロバにされたり・・・。
みんなが知ってる『ピノキオ』です。そういえば私、幼稚園のお遊戯会で悪いネコ(狐かな?)を演じたような記憶が・・・頭に動物のお面をつけて(30年近く昔の話ですが)。ディズニーアニメの『ピノキオ』は、今までちゃんと見たことがなかったので、娘達とビデオで見ました。なかなかよかったです。さすが名作アニメですね。むすめは「『樫木モック』と一緒だー!」とのたまっていました。ふふふ。
スリーパー(’73) おススメ
胃潰瘍で冷凍保存されていた主人公(ウディ・アレン)が目覚めた。200年ぶりの世界は、全てが機械化され、管理された社会だった。革命の地下組織を探るよう命じられた彼は、ロボットになったり、洗脳されたりと紆余曲折あって・・・。
ウディ・アレンのSFコメディー。小難しい台詞なしで笑えます。共演は公私共にパートナーであるダイアン・キートン。もう、この映画を見たら、あなたもアレンのとりこ。とほほ家ではロボットごっこが一時ブームになりました。原題:Sleeper。
さらば友よ(1968フランス)
元軍医バラン(アラン・ドロン)と戦場帰りの軍人プロップ(チャールズ・ブロンソン)は地下室の金庫に眠る二億フランを盗もうとする。巧妙に計画したはずだった金庫破りだったのだが、金はなく、部屋に閉じ込められ、おまけに警備員殺しの容疑までかけられてしまった。追い詰められた二人は、これが仕組まれた罠だったと気づく。
ドロン様の美しさとブロンソン殿のオトコっぽさがかっこいい。警察に捕まっちゃったプロップがシラを切りとおし、バランも自分一人で金庫室にいたと言いとおす。他人のフリする友情が憎い。刑事さんのあの手この手の聞き出しかたもすごいなぁ。かっこいーいラストシーンにクラクラ。渋~い!原題:ADIEU L'AMI。
マイ・フェア・レディー(’64) おススメ
言語学者のヒギンス教授(レックス・ハリスン)と大佐が賭けをした。下町の粗野な花売り娘イライザ(オードリー・ヘップバーン)に正しい国語と礼儀作法を教え半年後に貴婦人として宮廷の舞踏会に出すことにしたのだ。見事素性がばれなければ教授の勝ちで費用は大佐持ち。訛りのひどいイライザに不眠不休で発音を教える教授。絶望的とも思える試みだったのだが・・・。
バーナード・ショーの戯曲「ピグマリオン」をミュージカル映画化。まさに心理学の「ピグマリオン効果」で、教授の期待に応えようと頑張る花売り娘の物語。形だけでなく、考え方も一人の貴婦人として教授の理想どおりになったイライザ。誰にも頼らず、一人で生きていく強さを持った女性。でも、それは彼女が花売り娘だった時から持っていた強さや向上心だった。・・・そんなことを考えると結末は原作どおりのほうがあっているような気もしないではないけれど・・・。粗野な花売り娘のガヤガヤした話し方から貴婦人へと変わるオードリーの変身ぶりと、完璧なように見えた教授の立場がイライザと逆転していくのは必見。この戯曲の書かれた時代の様子も垣間見れるし、英語の訛りってそんなにいろいろなのねーと改めて感じたり・・・。歌が吹き替えだったがためにこの作品でのアカデミー主演女優賞を狙えなかったオードリー・ヘップバーン。復元版フィルムでは彼女自身の歌声に差し替えられたそうです。(全部かどうかは知らないの・・・。)名作ですね、やっぱりおススメ。原題:My Fair Lady。
悪魔のような女(’55)
パリの近郊で寄宿学校を経営する校長ミシェルと妻クリスティナ。妻の資産で成り立っている学校だったが、夫ミッシェルが切り盛りし、ワンマンぶりを発揮していた。ミシェルは女教師ニコルを公然の愛人とし、家庭でも学校でも横暴にふるまっていた。あまりの仕打ちに、愛人ニコルは妻クリスティナと共謀し夫を殺そうと計画する・・・。
殺したはずの夫の死体が消え、彼の気配が2人の女を脅かす。はたして事件の真相は・・・。最後の最後まで息が抜けない映画です。愛人ニコルの冷静さはすごいけど、いたいけに見える奥さんもあなどれないのだ。アンリ・ジョルジュ・クルーゾー監督作品。リメイク版シャロン・ストーンの『悪魔のような女』も見なくっちゃ。原題:LES DIABOLIQUES。
太陽がいっぱい(’60)
原作パトリシア・ハイスミス。貧しいアメリカ人青年トム・リプレー(アラン・ドロン)は富豪の息子フィリップ(モーリス・ロネ)を家に連れ戻すよう依頼される。報酬は5000ドル。フィリップは地中海で恋人マルジュ(マリー・ラフォレ)と同棲していた。影のようにフィリップに寄り添い、彼に重宝がられるようになったトムは、やがてフィリップになりすまし、金と恋人を手に入れようと考える・・・。
名作『太陽がいっぱい』です。アラン・ドロン様、男前です、美しすぎますっ。地中海の照りつける日差しと、ドロン様の影のある美男子ぶりをしっかり堪能しちゃいましょう。うーん、フランス語の独特の響きもいいわー。リメイク版マット・デイモンの『リプリー』も見なくっちゃ。原題:PLEIN SOLEIL。
招かれざる客(’67)
人種差別反対を訴え続けてきた新聞社社長(スペンサー・トレーシー)。しかし、最愛のむすめが突然結婚したいと連れてきた男性が黒人だったことから苦悩が始まる。むすめのペースでかき回される父親と婚約者。とうとう双方の両親がディナーで顔を合わせることになり・・・。
名優スペンサー・トレイシーの遺作となった作品。母親役キャサリン・ヘップバーンはアカデミー主演女優賞に輝きました。子供達には困難な道を歩ませたくない・・・理性と感情の狭間で揺れ動く双方の両親の苦悩や、ラストの父親の決断が見事。原題:GUESS WHO'S COMING TO DINNER。
12人の怒れる男(’57) とほほママおススメ
父親殺しで第一級殺人に問われた少年。裁判は12人の陪審員の評決にゆだねられた。有罪か無罪かは12人の陪審員の全員一致が必要。二人の証人の証言と凶器のナイフから、少年の犯行は明らかに見えた。しかし、証言と凶器に疑問を抱いた一人の陪審員(ヘンリー・フォンダ)が無罪を主張する。12人の男達の議論が白熱。純粋に犯行の真実を見つめていこうとする一人の男の主張が、次第に他の11人の男達を揺り動かしていく。ベルリン映画祭金熊賞受賞作品。名作はやっぱりすごい!おススメハートマーク三つつけたい作品です。原題:12 ANGRY MEN。
カサブランカ(’42)
’40年、ヨーロッパの戦火を避けて自由の国アメリカへ渡ろうとする人々の多くは、遠回りしてフランス領モロッコのカサブランカをめざしていた。パリ陥落の日に離ればなれになった恋人イルザを待って、この地で酒場を経営するリック(ハンフリー・ボガード)。ある日リックの店に、反ナチスの指導者ラズロが妻イルザ(イングリット・バーグマン)と姿をあらわした。愛するイルザとの再会に揺れ動くリック。はたして彼はどんな行動をとるのか・・・。
ボギー(ボガード)の台詞の翻訳がカッコイイので有名です。それにもまして、かっこいい結末でした。アカデミー賞受賞作品。制作年を知ってビックリ。原題:CASABLANCA。

2001年1月7日初版