とほほの資産運用入門

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はじめに

私自身はあまりやっていない(投資信託と外貨預金くらい)のですが、今日はちょっと趣向を変えて、「資産運用・投資」についてまとめてみたので紹介します。

目次

用語

ETF / FX / iDeCo / IPO / MMF / MRF / NISA / REIT / アクティブファンド / 一般NISA / インデックスファンド / インカムゲイン / 運用損益 / 外貨建てMMF / 外貨預金 / 仮想通貨 / 株式投資 / 為替損益 / 元本割れ / 逆指値注文 / キャピタルゲイン / オープンファンド / オプション取引 / 金利 / 債券 / 指値注文 / 先物 / 資産運用 / 実質利回り / ジュニアNISA / ストップ注文 / ストップロス(損切) / 税金 / 貯蓄預金 / つみたてNISA / 定期預金 / 手数料 / 投資 / 投資信託 / 配当金 / パッシブファンド / ファンド / 普通預金 / プロフィットテイク(利食い) / 利子 / リスク / リターン / 利回り / リミット注文 / リスクとリターン レバレッジ レンジブレイク / ロボアドバイザー /

資産運用と投資

Wikipedia によると「資産運用」とは「自身の持つ資産を貯蓄・投資し、効率的に資産を増やしていくこと」とあり、「投資」も「資産運用」の一部と言えます。狭義の意味では、「資産運用」は貯蓄などによって自分の資産を守りながらちょっとだけ増やしていくこと、「投資」は株式投資などによってリスクを負いながらも利益を求めていくことと言えます。

リスクとリターン

リターン には キャピタルゲイン(売買損益)と インカムゲイン (利子配当金) があります。当然、ローリスク なものは ローリターンハイリスク なものは ハイリターン となります。大まかにリスクの低い順に並べていくと、預金債券投資信託株式FX先物仮想通貨 くらいの感じでしょうか。ローリスク・ハイリターンとも言える iDeCo もありますが 流動性(必要な時に現金化できるか)も考慮が必要です。

運用損益と税金と手数料と為替損益

100万円投資して10万円の 運用損益 が出ると10%の 利回り となりますが、実際の損益は、ここから、税金 20.315%(住民税5%+所得税15%+復興特別所得税0.315%)、手数料(売買時手数料、信託報酬、解約手数料等)、海外投資の場合は 為替損益 を差し引いた 実質利回り で考える必要があります。実質利回りがマイナスになってしまうことを 元本割れ と言います。

普通預金

銀行に資産を預けて利子を得ます。預金はいつでも引き出すことができます。銀行が破綻しない限りはノーリスクですが、0.001~0.1% 程度とローリターンです。銀行が破綻した場合、破綻時の銀行の財務状況によって返金額は変動しますが、日本では預金保険機構の仕組みにより、元本1,000万円とその利子までは保証されます。預金の利子には一律約20%の税金がかかります。

定期預金

銀行に 1年、3年、5年など期間を決めて資産を預けて利子を得ます。0.02~0.3% など普通預金よりは多少金利も良いですが、期間中は引き出すことができません。期間中に解約して引き出す場合、元本割れすることは基本的にありませんが、かなり低利率になります。300万円以上を定期にすると利率があがるスーパー定期300など、預入金額や期間によって利率が変わります。

貯蓄預金

普通預金よりも金利が高いけど、定期預金とは異なりいつでも引き出せる預金です。一定額以上の残高があることが条件となります。残高によって段階的に金利が上がるものもあります。自動受け取りや自動支払いなどを利用できないといった制約もあります。一定期間ごとに普通預金と貯蓄預金の間で自動的に資金を移動させるスウィングサービスを利用できるところもあります。

外貨預金

円ではなく、米ドル、豪ドルなどの外貨で預金します。預け入れや引き出しの際に手数料がかかることがありますが、日本よりも高い金利が設定されているものが多いです。また、円高の時に預け入れて、円安の時に引き出すと為替差益を得ることもできます。逆に、為替変動で元本割れするリスクもあります。

株式投資

株式会社が発行する株式を売買することで利益を得ます。株式が安い時に買い、高い時に売り、そこから手数料と税金を引いた残りが利益となります。株式を保持していることで株式会社からの配当金を得たり、無料チケットなどの株主優待を受けたりすることもできます。もちろん、株価の変動により元本を大きく下回ることもあります。

債券

国が発行する国債や、地方公共団体、企業などが発行する債券に投資します。債権には期限があり、期限まで保持しておくと元金が戻ってきます。企業が発行するものとしては期限があるのが債券で、期限が無いのが株式です。期限まで持っておくと額面分は戻ってくる他、保持期間中は利子を得ることもできます。期限前に売却することもできますが、その場合は元本割れする可能性があります。

投資信託

ファンド ともいいます。市場動向を見ながら、上がりそうな株式や債券などを買い、よいタイミングで売り・・・といったことを自分でやるのは面倒なので、証券会社などの専門家に委託してやってもらうのが投資信託です。自分で運用するよりも多くの手数料をとられますが、放っておける楽さはあります。元本の保証はありません。運用開始後に追加購入可能なものを オープンファンド と呼びます。

インデックスファンド

日経平均株価や、東証株価指数(TOPIX)等に連動するように運用される投資信託です。通常の投資信託をアクティブファンドと呼ぶのに対してパッシブファンドともよばれます。日経平均株価連動であれば、算出対象の225銘柄に対して投資を行います。算出対象銘柄が変わると投資も入れ替えます。アクティブファンドに比べて投資会社側の手間がかからないため、信託報酬が安いのが特徴です。

ETF

インデックスファンドと同様、日経平均株価などに連動するように運用されるファンドですが、さらにファンド自体が「上場」していて、株式と同様にファンド自体を毎日リアルタイムに売買することができます。証券会社で扱われます。インデックスファンドよりもさらに信託報酬が低めですが、分配金の再投資は自動的には行われません。

REIT

不動産投資信託(Real Estate Investment Trust)。「リート」と読みます。日本版は J-REIT と呼ばれます。株式の代わりに不動産を売買することで利益を得ることを、資産運用会社に委託するものです。投資信託と同様、元金の保証はありませんが、2020年8月時点の平均利回りは 4.13% だそうです。

FX

外国為替保証金取引(Foreign Exchange)の略。外貨売買の差額から利益を得ます。ドルが100円の時に1ドル買い、110円の時に売れば10円(から手数料を引いた額)の利益になります。100万円の資産では通常100万円分の外貨しか購入できませんが、レバレッジ により投資の最大25倍の外貨を扱うことができます。将来2,500万円分に相当する外貨を購入する権利を100万円で買うイメージです。ハイリスク・ハイリターン。

リミット注文とストップ注文

FX等の売買方式として、リミット注文(指値注文):今100円のドルが98円になったら買う。ストップ注文(逆指値注文)には3種類、ストップロス(損切):100円のドルが90円になったら自動的に売って大損失を免れる。プロフィットテイク(利食い):100円のドルが105円になったら自動的に売って利益を確定する。レンジブレイク:一定のレンジを少し上がったタイミングで買ってさらなる上昇気流で稼ぐ。などがあります。

先物・オプション取引

FXのレバレッジと同様、少額で大きな投資を行うことができます。元々は綿花や小麦などの農作物を事前に価格を決めて先物取引していたのが始まりですが、投資では、日経平均株価などの指標を株式に見立てて先物投資を行い、その権利を売買することで利益を得ます。FXのレバレッジと同様、ハイリスク・ハイリターンの投資となります。

NISA

少額投資非課税制度(Nippon Individual Savings Account)。NISA 適用口座を利用して株式や投資信託を行った場合、一定額まで非課税になる制度です。一般NISA では120万円(最大5年間)、つみたてNISA では40万円(最大20年間)、子供のための口座を対象とした ジュニアNISA では80万円(最大5年)までの投資分で得れた利益に対して非課税となります。期限を迎えたNISA口座はロールオーバーすることで新たに期限を設けることもできます。

iDeCo

個人型確定拠出年金。毎月一定額を年金として積立てます。積立金分、所得税・住民税が非課税になることが最大のメリットです。積立金は月5,000円から1,000円単位で、職種に応じて1万円~7万円程度の上限があります。仮に、所得税10%+住民税10%で20%の税金が利益ではなく投資額に対して免除されることを利益と考えると、非常に利益率の高い投資と言えます。ただし、60歳になるまで引き出せないので注意を。

MRF

Money Reserve Fund。証券会社で扱う普通預金のようなもの。証券会社はここに預け入れられた資金を運用するので、投資信託とも言えます。銀行の普通口座よりも多少金利はよいですが、元本割れのリスクがあります。ただし、過去に元本割れした例はありません。証券会社の利用を開始する際に総合口座として開設することが多いですが、最近は MRF を廃止して銀行口座と統合するところもあるようです。

MMF

Money Management Fund。証券会社で扱う定期預金のようなもの。預け入れ後30日間引き出すことができません。公社債などの安定分野に投資される投資信託です。利率は MRF より少し上。元本割れのリスクはありますが、元本割れは 2000年の大正生命倒産、2001年のマイカル、エンロン倒産時の2度だけだそうです。ただし、2016年2月のマイナス金利政策の影響を受けて MMF も廃止(繰上償還)が相次ぎました。

外貨建てMMF

外貨建ての Money Market Fund。証券会社で扱う外貨預金のようなもの。MMFと名前が似ていますが別物です。米ドル、豪ドルなどで公社債などの安定分野に投資される投資信託です。信託手数料の他、為替手数料がかかりますが、通常の外貨預金に比べて為替手数料は安いものが多いです。元本割れのリスクがあります。南アランドMMF(約2.5%)、トルコリラMMF(約10%)など、かなりの高利率のものもあります。

IPO

新規公開株(Initial Public Offering)。企業が上場する際に初売りする公開株を購入するものです。通常の株式よりも短期間で値上がりする確率が高いため人気商品となりますが、証券会社毎に割り当てがあり、上場予定日の2~3週間くらい前に応募を行い、1~2週間前くらいに当選発表。当選した顧客だけが購入することができます。

仮想通貨

ビットコインなどの仮想通貨を購入し、その売買の損益を得るものです。ブームに乗って人気が集中し、価値もうなぎ上りに増えたことからさらに人気が出た時期がありましたが、基本的にはハイリスク・ハイリターンの分野です。24時間365日取引が可能で、手数料も安いです。税金は 20.315% 固定ではなく、雑所得に対する所得税・住民税計算になります。

ロボアドバイザー

利用者に意向にそった資産運用をロボット・AIがアドバイスしてくれるサービス。アドバイスのみのものと、運用投資まで行ってくれるものがあります。自動化されているので、アドバイスだけであれば無料のものも多く、運用投資の手数料も 1% 程度と安く、AI が最適な投資を選んでくれるとのことで近年人気です。


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初版:2020年12月13日、最終更新:2020年12月13日
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