perl を使う準備をする
■ perlのパス名を調べる
◆ Perlのパス名を調べる
CGI を設置する場合など、スクリプトの1行目に #!/usr/local/bin/perl や #!/usr/bin/perl などと記述するため、perl のパス名を知る必要があります。
◆ プロバイダのサーバーを用いる場合
プロバイダが CGI をサポートしている場合は、perl のパス名もプロバイダの説明書(説明ページ)に明記してあります。どうしてもわからなければプロバイダに直接問い合わせてみてください。
◆ Windows系の場合
Windows には標準では perl はインストールされていません。新しくインストールするには「Windowsにperlをインストールする」を参照してください。どこにインストールしたか忘れてしまった場合は、[スタート]-[(すべての)プログラム]-[アクセサリ]-[エクスプローラ] でドライブを選択し、[ファイル(F)]-[検索(F)...] から perl.exe を検索してみましょう。
◆ UNIX系の場合
Linux、FreeBSD、Solaris など、大半の UNIX系マシンでは、あらかじめ perl がインストールされています。下記のパスなどを探してみてください。
- /usr/local/bin/perl
- /usr/bin/perl
- /bin/perl
システムに直接ログインできる環境であれば、which コマンドを用いて調べることもできます。perl がインストールされていれば、perl のパス名が表示されます。(% はプロンプトを示しています。コマンド入力時は % を入力しないでください。)
% which perl /usr/local/bin/perl
■ UNIX系OSにPerlをインストールする
◆ Perl を入手する
perl が存在しない場合、また、perl のバージョンが古い場合、下記のサイトから stable.tar.gz という名前の最新ソースを入手し、コンパイル&インストールすることができます。(インストールにはスーパーユーザーの権限が必要です)
◆ Perl をコンパイル&インストールする
OS やバージョンによって若干手順は異なりますが、基本的な perl のコンパイル&インストール方法を紹介します。
% ls ← stable.tar.gzがあることを確認 stable.tar.gz % gunzip stable.tar.gz ← gunzipコマンドで解凍 % ls stable.tar % tar xvf stable.tar ← tarコマンドで展開 % ls perl-5.6.1 % cd perl-5.6.1 % ./configure.gnu ← システムにあわせてコンフィグを実施 % make ← コンパイル % make test ← コンパイル結果のテスト % su ← スーパーユーザーになる Password: パスワード # make install ← インストール
■ WindowsにPerlをインストールする
◆ ActivePerl を入手する
Windows 版の Perl では ActiveState 社が開発している ActivePerl が有名です。ActivePerl は下記のサイトからダウンロードできます。
◆ ActivePerl を入手&インストールする
このサイトは頻繁に構造が変わるので困りものなのですが、例として、2002年11月時点で、Windows XP で ActivePerl 5.6.1 build 633 を入手&インストールする方法を説明します。
- ブラウザで http://www.activestate.com/ を開く。
- 画面右下の ActivePerl の [download] をクリックする。
- メールアドレス、名前、会社名の入力は無視して [Next] ボタンを押す。
- [ActivePerl 5.6.1 build 633] の [Windows] 版の [MSI] をクリックしてダウンロードする。
- [スタート]→[(すべての)プログラム]→[アクセサリ]→[エクスプローラ] を起動する。
- ダウンロードした ActivePerl-5.6.1.631-MSWin32-x86.msi ファイルをエクスプローラからダブルクリックする。
- [Next] ボタンを押す。
- [I accept the...] をクリックして [Next] ボタンを押す。
- インストール先を変更したければ変更して [Next] ボタンを押す。
- [Next]→[Next]→[Install] ボタンを押す。
これで、Perl インストールフォルダ(通常、C:\Perl)に ActivePerl がインストールされます。
■ Mac OSにPerlをインストールする
◆ Mac OS Xの場合
Mac OS X の場合、中身は純粋な UNIX 系 OS ですので、標準で /usr/bin/perl がインストールされています。
◆ それより古いOSの場合
Mac OS X 以前の Mac 用に MacPerl というパッケージが開発されています。下記のサイトなどからダウンロードできます。Mac_Perl_520r4_appl.bin のような名前のファイルをダウンロードして、StuffIt Expander などの解凍ツールで解凍してください。
■ モジュールをインストールする(CPAN)
◆ CPAN とは
CPAN(Comprehansive Perl Achive Network:総合的な Perl アーカイブネットワーク)は、世界中の人が開発した Perl 関連モジュールを集めたデータベースです。本家の http://www.perl.com/CPAN/ を初めとして、世界中にミラーサーバーが設置されています。
◆ CPAN の仕組み
CPAN は主に UNIX 環境で利用されます。モジュールをネットワークデータベースから探し、バージョンをチェックし、FTP や HTTP でダウンロードし、解凍し、コンパイルし、インストールし、依存関係のあるモジュールがあればそれも同様にインストールする・・・などの作業を自動的に行います。作業では、gzip, tar, unzip, nmake, lynx, wget などのコマンドが用いられます。
◆ CPAN の利用方法
コマンドラインから以下のコマンドを実行してください。
% perl -MCPAN -e shell
はじめて起動した時にはいろいろ英語で質問されますが、大半は既定値のまま Enter キーを押してください。入力が必要なのは、FTP と HTTP のプロキシサーバの設定くらいでしょうか。
Your ftp_proxy? http://proxy.xxx.zzz:8080/ Your http_proxy? http://proxy.xxx.zzz:8080/
あと、地域と国とミラーサーバを聞かれるので、地域には Asia、国名は Japan、ミラーサーバは適当なものを選択して入力してください。
Select as many URLs as you like, put them on one line, separated by blanks [] ftp://ftp.xxx.zzz/pub/CPAN/
cpan> というプロンプトが表示されれば、準備は環境です。例えば、Jcode.pm をインストールするには下記のように実行してください。
cpan> install Jcode
詳細は CPAN のマニュアルを参照してください。
% perldoc CPAN
■ モジュールをインストールする(ppm)
◆ ppmとは
ppm は Perl Package Module の略で、ActivePerl 用のモジュールデータベースです。ActivePerl Build 400 以降で標準サポートされています。DOSプロンプトから下記のように実行するだけで、新しいモジュール(例では GD.pm)を追加インストールすることができます。
◆ 実行例
C:\> ppm PPM interactive shell (2.1.5) - type 'help' for available commands. PPM> install GD Install package 'GD?' (y/N): y Installing package 'GD'... Bytes transferred: 225001 Installing C:\ActivePerl\site\lib\auto\GD\GD.bs : Writing C:\ActivePerl\site\lib\auto\GD\.packlist PPM> quit Quit! C:\>
インストールの際にはインターネットに接続しておく必要があります。プロキシを必要とする場合は、環境変数 HTTP_Proxy にプロキシサーバを指定しておいてください。
C:\>set HTTP_Proxy=http://proxy.yyy.zzz:8080/
◆ うまく動かないときは
OS のバージョンや ActivePerl のバージョンによっては、ppm がうまく動かないことがあるようです。そのときは、下記のページなどからモジュールを入手してください。
- http://aspn.activestate.com/ASPN/Downloads/ActivePerl/PPM/Zips